約 491,461 件
https://w.atwiki.jp/nicoten/pages/955.html
性的な意味で せいてきないみで 【その他の単語】 09-08-30最終更新 random_imgエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 「性的な意味で」とは、一般的な意味とは異なる意味を付加するインターネットスラング。 正確には「もちろん、性的な意味で」らしい。 文章の最後につけることで、本来の意味よりもエロくなる。ということから文章の最後にカッコ書きなどでつけられる。 由来はアニメ「おねがいマイメロディ」の同人誌の一コマらしい。これが「ふたば☆ちゃんねる」にうpされて人気を呼び、さらに「2ちゃんねる」にて文章の最後に「もちろん、性的な意味で」を付すというネタのスレッドが人気を博して一般化したようである。 動画検索 「性的な意味で」でキーワード検索 「性的な意味で」の含まれるタグの一覧 → 検索結果 random_imgエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 動画 sm2912227アイドルマスターを彼らにプレイ(性的な意味で)させてみた 第一夜 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2912227 sm878014最初に言っておく。俺のマグナムはか~な~り~遅い!!(性的な意味で) http //www.nicovideo.jp/watch/sm878014 さ行の単語一覧にもどる トップページにもどる - -
https://w.atwiki.jp/akisuteno/pages/73.html
正義の意味 ここはいったい何処なんだ…? 彼の一番最初に抱いた疑問 至極当然の疑問だが、それに答えることができる人物は誰もいなかった 目の前には十分過ぎるほどに立派な都市が広がっている。 ついさっきまでいた場所とは大違いだった。 「何がどうなっているんだ、俺はどうして…」 おそらく5分前であろう時間の記憶さえはっきりしない。 光に飲まれた先には、今見ている光景があり、それ以外には自分しか存在していない。 まるで気味の悪いSF小説のようだ。 だけど俺はそんなものは信用しない。 これは現実だろう、そう心に言い聞かせた。 「仕方がない、いつまでもここに留まるっているわけにはいかない。」 これは殺し合いをするプロジェクトである、と彼女は発言した。 そしてその直後に殺害されたあの男性――――――誰かの父親のようだった… 夢ではなかった―――― もしも彼女の言うとおり、殺し合いに参加する人物が現れたら厄介だ。 いつどこから襲われるかわからない。 移動した方がいいと、すぐに判断した。 自分の現在地はF-5、都市部に入るか入らないかの位置だ。 森の方へ向かうかと考えたが、なにぶん遠く、南の方角へは橋を渡らなければいけないようだ だとしたら、すぐ目の前に広がる都市に入っていくのが、移動の手間も省けて一番安全だろう 地図をしまう際に、このプロジェクトの参加者を確かめた。 「70人もいるのか……全員が、無理矢理に連れてこられたのか。」 その中には自分の知り合いの名前が数人書かれていた。 「キラ達までいるのか、大丈夫なのか…」 キラやシンは大丈夫だと思うが、ラクスとルナマリアに関しては不安が募った。 二人とも女性だから、こんな状況に耐えられるとは思えない。 助けに行きたい、だが居場所がわからない。 このままでは助けに行けない。 俺は心の中で怒っていた。無力な自分に対してであるが、こんなことを考えた連中に対する怒りがほとんどだった。 なにをふざけたことを、と考えても相手に伝わることはない。 怒っていても意味がないから、すぐにやめる事にする。 これからどうするかを考えるべきだが、他のみんなを探し出す余裕はなかった。 闇雲に探し出すこともできず、なら、一番最初に行き先に決めた所へ行くしかなかった… 「すまない…」 無事でいてほしい…そう願うしか、自分にはできなかった。 俺は雑草の見えない地面から一歩ずつ、コンクリートで覆われた道路を渡りだす。 何分か歩けば安全な場所を探すことができる。 このプロジェクトについて考えるのは、それからだ…… 歩きながら、ふと空を見上げる ビルに囲まれて、浮かんでいるはずの星があまり見えなかった。 でも全く見えないわけじゃなかった。 ビルの隙間から点々と小さな星が見える。 それが、俺の緊張を少しだけ解してくれたような気がした。 そして、そのまま歩き続ける。 都市の入り口に差し掛かろうとしたところで、俺が考えていたことはたった一つだった。 ―――――「生き抜いて見せるさ…みんなと一緒に…」 【F-5 都市部 1日目 深夜】 【アスラン・ザラ@機動戦士ガンダムSEED DESTINY】 【状態】健康 【装備】今のところ不明 【道具】支給品一式 【思考】1、ひとまず安全な場所を探す 2、キラ達の居場所の情報を集める 基本 おとなしく殺されるつもりはない
https://w.atwiki.jp/dqff1st/pages/794.html
「せぇい…りゃあっ!」 ごおっ、と爆風に近い剣風が空を薙ぐ。 冗談みたいな大きさの鉄塊が、敵を喰らおうと咆哮を上げる。それはまさに獣 鉄塊の形をした剣という獣を使役するは黒髪の青年。ソルジャー1st・ザックスの名を持つ青年。 剣…バスターソードは、敵に己と言う巨大な牙を叩きつけた。 どかん!と炸裂音がして、大剣は地面をえぐる。 そう。抉ったのは地面。地面は敵ではない。ならば敵は? ザックスは小さく舌打ちをして身を翻した。今まで彼が立っていた場所に、鋭い刃が突き込まれる。 刃、ガンブレードの刃。突き込んだのは額に傷痕を持った少年。スコール=レオンハート。 スコールは突いた刃をすぐさま薙いだ。ザックスはそれをバスターソードで受け止め、受け流しながら左の肘でスコールの鳩尾を狙う。 「くたばれっ!」 叫ぶザックスの狙いは僅かに逸れ、へその辺りに大砲のような一撃が決まる。 スコールは数メートルほど吹っ飛ばされながらも、地面にしっかり足をついて体勢を立て直した。 その顔にはダメージなどまるで見えない。 お互いがお互いをじろりとにらみ合い、そして動きを止めた。 たったったったったったったったっ… 足音を大きく響かせながら、リノアが走る。 大声を上げるのはさすがに止めておくが、それでも気が緩めば思わず探し人の名を叫んでしまいそうだ。 (スコール…) 彼は何処に行ってしまったのだろう?何をしに行ったのだろう?自分をおいて何処に行ってしまったのだろう? ぞくぞく、と体が震え出すのをリノアは感じた。まさか、おいて行かれた? おいて行かれたら、自分はどうすればいいのだろう? 「あっ…あああっ…ああっ?!」 ぽろぽろと涙があふれてくるのを、リノアは感じた。口から意味のない呻きが漏れる。 涙は、先ほど流れた跡を伝って流れ落ちていく。 しかし、涙の意味がまるで違う。 先ほどの涙は悲しみ。日常を認識してしまったが故に、それにもう戻れないことに気づいてしまった悲しみの涙。 今の涙は、恐怖。スコールがそばにいない、恐怖。 スコールは怖い。だが、スコールが居ないのはもっと怖い…。 ぎゃりぃっ! 耳障りな金属音が、リノアを思考の海から引っ張り上げた。 はっと息を呑み、足を止める。 非日常の音にたちまち頭が冷めていき、代わりにあの時の、このゲームの結末に気づいたときの冷静さに取って代わる。 耳障りな足音を押さえ、近くのジャンクに身を隠す。 こっそりと、リノアは音がしてきた方を覗き込む。 (あの時の…!) リノアはスコールと激しく打ち合うザックスの姿を見つけ、ぞくりと背筋を震わせた。 (スコール…助けなきゃ…っ!) リノアはザックから妖精のロッドを取り出し、ぐっと握りしめた。 スコールもザックスも、まるでリノアに気づかず、にらみ合ったまま動かない。 【ザックス 所持品:バスターソード 「かいふく」マテリア 第一行動方針:スコールを倒す 第二行動方針:クラウドの治療、エアリスの捜索 基本行動方針:非好戦的、女性に優しく。】 【現在位置:五番街スラム】 【スコール 所持品:ガンブレード 真実のオーブ 第一行動方針:ザックスを殺す 第二行動方針:パパスを殺す 最終行動方針:リノアを優勝者に】 【現在位置:五番街スラム】 【リノア 所持品:妖精のロッド 月の扇 ドロー:アルテマ×1 第一行動方針:スコールを助ける 基本行動方針:スコールに着いていく】 【現在位置:五番街スラム】 ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV ザックス NEXT→ ←PREV スコール NEXT→ ←PREV リノア NEXT→
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/4063.html
ID/W13-097 カード名:十字架の意味 カテゴリ:イベント 色:青 レベル:2 コスト:2 トリガー:0 ● ●あなたは1枚引く。 あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+2000。 当麻「確かに俺がこんなの持っててもしょうがないけど」 レアリティ:U illust.
https://w.atwiki.jp/kata-niho/pages/694.html
原語 cushion 和訳 名詞 座布団、枕 緩衝材、 綿 (わた)、 受 (う)け 紙 (がみ) その他の品詞 介して、挟んで、踏んで、通じて、経て、媒介して、仲介して、仲立ちして、経由して 助数詞 ~工程、~ 継 (つ)ぎ 慣用句・諺・四字熟語・未分類 段階を踏んで、 間 (あいだ)に挟んで 漢字一字 枕 綿 介、媒、挟、仲、経、通 備考欄 辞書 説明 廣辭林新訂版 (名) [一]座蒲團。[二]枕。 新訂大言海 (無記載) 角川国語辞典新版 名 ①羽毛など弾力のあるものを入れた腰かけ用のふとん。②玉つき台の内側のふちで、玉のはね返る所。 大英和辭典 〔名〕[一]座蒲團,褥〔シト子〕,椅子褥〔イスブトン〕,枕.[二]汽褥〔キジヨク〕,空氣バネ,緩衝〔クワンシヨウ〕.[三]【植】葉枕.[四]脊負上〔セオヒア〕ゲ(婦人ノ),入レ毛.[五]針差〔ハリサシ〕,針山〔ハリヤマ〕.[六]縫物用ノ褥.[七]いぎりすノ貴族院議長席.[八]臀肉〔デンニク〕(豚・馬ナドノ).[九]判事席.[十]玉突臺ノ緣.[十一]馬蹄ノ軟甲(蹄叉〔テイサ〕). その他の品詞、助数詞、未分類は「ワンクッション置いて」などに対する翻訳。 「ワンクッション置いて」は具体的な説明の省くために使われているのだと思われます。 その物事を行う前に何かを挟むということで、抽象性が欲しいというのであれば「手続きを挟む(踏む)」や「作業を挟む」としても語弊は無いと思います。 同義等式 原語単位 cushion=座蒲団 カタカナ語単位 クッション=座蒲団 造語の解説 受け紙は紙の緩衝材に対する造語。緩衝の対象となる物を受ける紙の意。 受 (う)け 紙 (かみ)や 受 (う)け 紙 (し)でもよい。 助数詞「継ぎ」は物事と物事の間に工程を挟むことに対する造語。「中継ぎ」や「息継ぎ」などを参考にした。また「次」では駅や宿の数になるため「継ぎ」とします。 「ワンクッション置いて」であれば「 一継 (ひとつ)ぎして」となります。 附箋:C ク 英語
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3506.html
15◇真打登場 まるで学芸会で子供が鳴らすチープなベルの音に似た、 ずいぶん気の抜けた音とともにそれは始まった。 突然の”店内放送”は、会場内にいるほとんどの者にとって衝撃を与える内容だった。 ある者は戦闘で与えられた痛みに苦痛を感じながらこれを聞いたことだろう。 またある者は、まさに死を覚悟した瞬間にこれを聞いたことだろう。 一方的に叩き付けられた真実は、娯楽施設で生き抜いている残り十二人の心を、 ある者は小さく、またある者は大きく揺さぶったことだろう。 しかしそんな中でおそらくただ一人。ボクは放送に対して何も感じなかった。 放送が始まっても意に介さずにすたすたと娯楽施設内を歩き、 いま、ボクは初めて施設から出ようとしている。 灰色の髪の毛を横に流し、すらっとした身体をきびきびと動かして歩くボクは、 ウィィン、と目の前で開いていく自動ドアになんの感慨も抱かず。 トレードマークの銀縁メガネをくいっとあげて、小さくつぶやくのだった。 「……アデュー、ですか。 まったく、このボクをこんなふざけたゲームに参加させておいて、よくあんな口が利けたものだ」 ボクの名前は先手必勝といった。 ボクはどんな分野でも、誰よりも先手を取る男だった。 勉強? 当然授業より早く進めた。 遊機? 誰よりも早くクリアする、当たり前だ。 恋愛? そんなものは小学生の時にすべてを理解した。 喧嘩? 好みではないが、すると決めたら自分から仕掛けた。 そしてすべて成功した。 理解すること、挑戦すること、応用すること。 全部において先手は必勝。誰より早く物事を吸収して運用する者が頂点に立つ。 だからボクは、殺し合いの現状をすぐ受け入れてある作戦を立てた。 とても悔しいが、導き出した先手はボクの信条と真逆の作戦。 ”第一放送が起こるまでは事を荒立てず、準備に徹する”ことだった。 「ここがA-1。本当に何もないのですね……っと、死体はあるか。こいつは……心機一転」 第一放送が流れた今、ボクが裏で雌伏を待つ時間は終わった。 ここまでは意図的に他の参加者との関わりを避けていたが、ここからは違う。 ――ここからは、ボクのステージが始まる。 ボクはまず、禁止エリアに指定されることになったA-1に行ってみた。 そこは地図では何もないエリアになっていたが、なるほどその通りだった。 駐車場でも、施設でもない。ただ植木と車の出入り口があるだけのゾーンだ。 むろん、外には出れないよう厳重に封鎖されてはいるが――っと、ボクが描写すべきはそこではない。 この死体だ。 「まだ血は暖かい……死因は、この刺し傷で間違いありませんね。長い刃物で胸を一突き。 服装がところどころ乱れているから、揉みあった末の殺害であったことが分かります。 やはりここに来て正解でした」 ボクがA-1に足を向けたのは禁止エリアに指定されたからではない。 そこに死体があるはずだ、というアタリをつけていたからだ。 実は見たのだ。 さっきボクが通って出た出口から、血に濡れた日本刀を持った男が一人、娯楽施設の中に入っていくのを。 思った通りA-1では殺人劇があった。 苦悶の表情で仰向けに眠る心機一転と、血に濡れたコンクリートがその証拠だ。 おや……足のあたりにある潰れた食品、これは何だ? 草餅? 血で汚れていてよくわからない。 ボクは一応、見開いたままになっていた心機一転の目を閉じさせてやり、考察を続ける。 「名簿に載っていた名前では確か、優柔不断、でしたか。9割間違いなくあの男の仕業でしょう。 まったく名前の割に大胆な行動を取るものです。 さて、ここに死体はあった。 つまりボクの推測は、一つは当たっていて一つは外れていた――ということですね」 放送の最後、奇々怪々はボクらにこう言い聞かせた。 ”死んだ四字熟語は放送の後、この場から消える”というルールがあると。 つまり心機一転の死体は消えて、血痕だけが残っているのではないか? そうボクは最初思っていた。 あんな超常現象を見せられたあとだ、 ボクは”消える”を”物理的に消える”のだと解釈したが、それは違うらしい。 心機一転は、体ごとここに残っていた。 では四字熟語が消えるとは、どういう意味なのか? 「ま……死体自体は確認できたことですし、A-1には戻らず、A-2方面へ進みましょうか。 優柔不断は人を殺して気立っているはず。会わないほうがいいでしょう……さて」 心機一転の死体から目を離して、ボクは植え込みの方を見つめた。 よく観察すれば分かることだが、例えば植え込みゾーンの中に無理やり誰かが入った場合、 植え込みの枝や葉っぱがまず確実に折れたり散ったりしている。 娯楽施設を囲うようにして、この一メートルほどの高さの植え込みは生えている。 本来なら人が隠れられる場所ではないが、このA-1ゾーンは何もないがゆえに植え込みの面積が広い。 人が隠れるにはもってこいだろう。 ボクはこの僅かな時間で見つけていた。植え込みの木の枝が数本落ちている場所。 そしてその奥、 僅かに植え込みの陰から覗いている金髪に染めた頭と青いドレス。 「問題は、この場にいるもう一人の方ですね」 ボクがそうこぼすと、 そんなボクの視線を知ってか知らずか、「くちゅん!」という可愛らしいくしゃみの音が小さく聞こえた。 頭も隠していないし音も隠せていないお姫様があそこにはいらっしゃるようだ。 さて、ボクはこういった隠れ人に対して、どういう行動を取るべきだろうか? ――当然、先手必勝だ。 ボクはデイパックからボクの”武器”を取り出して、植え込みの中へ入っていった。 ◇◇◇◇ ・……当然先手必勝だ。 とか啖呵を切ったボクだったが、三十秒後、ボクはこの娯楽施設に呼ばれてから初めて、 頭がおかしくなるんじゃないかと思うくらい衝撃的な出来事に遭遇した。 思わず呟いてしまう。 「これは――理解を越えている……」 「あわ、ちょ、待って! 見ないで! ホント見ないで、やめ、は、恥ずかしいっ」 金髪の頭を90度傾けてボクから彼女は目をそらす。 それもそうだ、普段なら絶対に見られるはずがない姿を見られて、恥ずかしく思わない人間はいない。 ――青いドレスのお姫様は、下着を下ろした状態で膝を折り曲げ、地面にしゃがみこんでいた。 そしてその状態で体全体をぶるぶると震わせながら、いかにも寒そうに両腕で体を抱いていたのだ。 確かにこの辺りだけ妙に寒い。まるで冷房が効きすぎた部屋にいるようだ。 さて、どうしたものか? ボクは銀縁メガネをくいっと上げて冷静さを保ちながら質問する。 「えーっと、どうしてこんな状態に?」 「見ないでってばぁ」 「……質問に返答を。これは一体?」 「トイレよ! 言わせんな!」 「落ち着いていただきたい。ボクの経験上、人間の尿には冷房効果なんて期待できないはずですが」 「だからそれは……あーもう聞いてよ!」 がくがくと震わせて、若干紫になってしまっている唇を動かし、彼女は語った。 彼女の名前は青息吐息。 気付いたらA-1にいた彼女は、ギャルっぽい容姿に似合わず現実的、悲観的な思考の持ち主らしい。 この娯楽施設から、殺し合いから逃げられないことを悟った彼女は、ひとつため息をついたと言う。 「そしたら、ついたため息が、《ありえないくらい冷たかった》のよ! どうもこれがあたしのルール能力みたいなの。 《ため息がすごい冷たい》って言うだけだと弱そうに見えるけど実際死活問題よ。 寒いと何にもやる気なくなっちゃうし、考え方だってもうどんどん悪い方にいっちゃうじゃない? でまたため息をついて、ってサイクルだったわけ! しかも、その、……トイレもいきたくなるでしょ?」 「分からなくはありませんね」 「でしょ! それで建物の中に行こうとするじゃない、でもトイレに入ったとこもし見られたら、絶対殺されるって気付いたの。 この茂みの中なら誰かが近づいてきたときすぐ分かるし、安心かなって思って用を足すことにしたの」 「しかし、そこでもまたため息をついてしまい……《手足が凍ったように動かなくなってしまった》?」 「……そうなの。よく分かったわね」 「足の血色を見れば一目で分かることですよ。動けたらパンツくらい履くはずですしね」 「――ッ! だから見ないでってー!」 目を><の形にして首を振る青息吐息に代わったわけではないが、ボクはため息をついた。 正直言って想定外だ。 この期に及んでボク以外に”全く動いていない参加者”がいたことに驚かざるを得ない。 ボクですら、軽妙洒脱という気の良さそうな男とひと悶着あったというのに。 (どうする、ボク? 計画ならば、第一放送までの間に疲弊した参加者を討ち取っていく算段だったが……) ボクは考える。 明かしてしまうが、ボクのルール能力は《先手を取れば勝利する》という論理能力だ。 軽妙洒脱と三度行ったエアホッケーは全勝したが、 どのゲームでも実は、最初の一点を決めていたのはボクだった。 さらに、最初の攻撃を成功させた瞬間、ボクの頭の中には勝利への方程式が組みあがっていた。 そうしたらあとは、方程式に従うだけでいい。 ボクの立てた方程式通りにゲームは展開し――ボクは勝利する、と、そういう力だ。 このルール能力を使ってボクは、必ず先に攻撃できる相手。 言い換えれば、手負いの相手や疲弊した相手を狙って殺し合いを進めるつもりでいた。 では今出会ったこの女性、青息吐息に対し、ボクはどう振る舞うべきか? (とりあえず――”武器”を使えば殺すことはできる、はず。 ただ、この《冷たい空気》に触れた時点で”被攻撃判定”がかかっている場合。 この場合、今から攻撃しようとしても、《先手》にはならない可能性がある。試してみますか) 顔をそらして、「もうやだ……お嫁いけない……」とため息をつき始めた青息吐息に気付かれないように、 ボクはそっと背中に隠していた”武器”を彼女に向ける。 どうやら向けるところまでは問題ないようだ。 だがしかし、 (…………。駄目ですね) ボクはそっと”武器”をデイパックにしまった。やはり、”判定”は有効らしい。 攻撃を加えようとする手は、凍ったように動かなかった。 気づかれるわけにはいかないが、どうやらボクが青息吐息を殺すには数手の苦労が必要なようだ。 そうなると現状は、――なんとか言いくるめて協力関係を結ぶのが妥当だろう。 空気を変えるためにボクは手をポンと叩いて笑顔を作る。 笑顔は苦手だが。 「ともかく。青息吐息さんもそのまま動けないのでは危ないでしょう。ボクがなんとかしてみせますよ」 「うわ。あんた笑顔すっごい気持ち悪いよ。やめた方がいいんじゃない」 「じゃあやめました。あなたを助けるのもやめていいですね」 「あ、それっは! 勘弁して! ごめんなさい助けて観音様~」 「……はいはい、助けてしんぜます。あとボクは先手必勝と言います、お見知りおきを」 「じゃあセンくん助けて!」 突然ニックネームのようなものを付けられてしまったようだが、もう気にするのも面倒だった。 どうも調子が狂う。冷静に、冷静に。銀縁メガネを再度くいっと上げる。 再び><になっている青色吐息さん(どうもテンションの上下が激しいようだ)を無視して、 ボクはデイパックを開けて何か体を温めるものがないか探す。 軽妙洒脱と同様、ボクも第一放送までの時間で娯楽施設を回り、色々と使えそうなものを調達した。 体を温めるということは考えていなかったが、何か使えるものがあるかもしれない。 「お酒は? 体を温めるならこれでどうにかなるかと」 「アルコールはやだ。ノンアルコールならありかもしれないけど」 「ええ、やだとか何を言って……?」 「あたしは21よ。あんたは?」 「20ですが」 とボクがいうと、あからさまに青息吐息はどやっとした顔をしてふんぞり返った。 ホントに年上なのか疑わしい態度だ。 いい加減首筋にムカつきマークを浮かばせながら、あくまで表情は冷静にボクはさらにデイパックを漁る、 が、めぼしいものはない。やっぱり見捨ててしまうべきか……? 「ん?」 デイパックを閉め、大した意味もなく辺りを見回すと、ボクは新たな発見をした。 「なに? 何か見つけたの……? そういえば何かこの変に落ちてるはずなのよ。 さっき誰かがあたしの方に何か投げてきてね、頭に直撃したの! ちょっと痛かった。誰がやったのかしら」 「そういうことは早く言ってください。 ここに何か落ちて……これは……お饅頭、ですね」 あえて”お饅頭”としたが、青息吐息から見えないところでじっと見つめると、ある文章が包み紙に書いてある。 ――激辛唐辛子を練りこんだ職人技のよもぎ団子! これをしれっと参加者に渡して口内にダメージを与えよう! 誰が書いたかしれないが、悪趣味な文章だなあとボクは思う。 それにしても。誰が捨てたのかは知らないが、このめぐり合わせは運命か何かだろうか? 思わず吹き出しそうになり、ボクは慌てて口を押えた。 「ぼふぅっ……げほ、ささ、さあて。青息吐息さん。あなたお腹が空いていませんか?」 「え? そりゃあ空いているわ。イタリア料理とか食べたい。はぁ~、もうホント災難よねって冷たっ! あう」 「では」 ボクはそそくさとよもぎ団子の包み紙をはがし、大きく開いていた青息吐息さんの口に突っ込んであげた。 「もがっ!?」 「ボクはいいのでこれをお食べ下さい! 美味しいと思いますよ、きっと」 「もがっ? もぐもが……もがが?」 唐辛子に含まれるカプサイシンには体を温める効果があるという。 きっと青息吐息さんにとってこれは、美味しさと実益を兼ねた食べ物として機能してくれることだろう。 うん、きっとそうだ。 ボクはやりとげたような気持ちになって、もういちど銀縁メガネをくいっと上げた。 「ねえちょっといきなり何を――――ってえええええええ!!」 数秒後、このプレゼントを青息吐息さんは飛び上がって喜んでくれた。 毒は入っていないようで、いやあ、本当によかった。 【A-1/植え込みゾーン】 【青息吐息/ギャルっぽい女】 【状態】辛いっ;; 【装備】なし 【持ち物】不明武器1 【ルール能力】ため息がすごい冷たい 【スタンス】保守派 【先手必勝/銀縁メガネ】 【状態】ぷくくく…… 【装備】なし 【持ち物】不明武器1、缶ビール数本など役に立ちそうなもの 【ルール能力】先手を取れば勝利する 【スタンス】漁夫の利狙い 第一放送 前のお話 次のお話 舞台装置 前のお話 四字熟語 次のお話 青息吐息 戦乱の演 先手必勝 戦乱の演 用語解説 【真打登場】 「真打ち」とは落語界の言葉で、最後に登場する最上位の落語家を指すのだとか。 ほとんどのキャラが二話以上出ている中で最後の登場となった青息吐息・先手必勝の二名だが、 タイトル通り彼らは真打ちレベルの力を出せるのだろうか? なお、青息吐息は「因果往訪」、先手必勝は「重い荷物」で出ているといえば出ている。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ
https://w.atwiki.jp/lufas/pages/965.html
千早メール「ジーニアスの意味」 取得条件:ランクB以上の営業「表彰式」でバッドを取る お疲れさまです。千早です。 genius/天才、非凡な才能。ラテン語で、「守護神」の意味。 表彰式のスピーチでは恥をかいてしまいましたので、おさらいまで。 単純なミスは誰にでもあるもの```。この失敗にとらわれず、前進したいと。 できるだけ早いうちに、事務所へ行って自主連するつもりです。 お時間あるようなら、レッスンしてください。 千早メール一覧に戻る トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/cbaxis/pages/215.html
☆4.5兵団 コスト 235 能ある鷹は爪を隠す... / 海千山千! 特徴 君なんか写真と違わない? S15(狂嵐)にて開放できる☆4兵団。略称が「女」になりがち。 この兵団と「真田の赤備え」は「武装解除」という新たな特殊能力を持っている。 スキル命中時に0.5秒間敵の通常攻撃及びスキルを封じるというもの。移動や襲撃には影響しない。 この能力と、2番スキル連続斬りの高い瞬間火力を活かして戦う。 専用軍魂を持っていれば襲撃を起点に戦いやすくなる。 大きな弱点は防御値と体力の低さ。投石や器械はもちろん武将の攻撃でもガンガン削られてしまう。 当て方をミスれば一瞬で壊滅するのもザラ CC耐性がなく、防火系の兵団特色も持っていない点も頭にいれておこう。 また、盾持ちや馬止め相手に安易に正面から仕掛けるのもおすすめできない。単独でしかけるなら横か背後から。 ことわざや四字熟語が好きらしく、待機中に色々つぶやいている。 兵団特色 「乱世の雄」→狂嵐シーズン中統率-10 「刀狩り」→スキル命中時0.5秒間通常攻撃、スキルを使用できなくする。襲撃を含めた移動には影響しない。 「馬狩り」→全攻撃に刺突ダメ・馬止めを付与。騎兵に与えるダメージ26%UP。2秒間騎兵の移動速度60%ダウン。 兵団スキル 「襲撃」(1番スキル)→突撃してジャンプ斬りをお見舞いする。ブロック値を多く削る。CTは55秒。 「連続斬り」(2番スキル)→薙刀を振り回して連続攻撃。CTは14秒 兵団訓練ルート 上ルートでは敵のブロック値を削る効果が上がる。 下ルートでは武装解除の効果が1.5秒に伸びる。 上下にある「連続斬りのCT短縮」を取るハイブリッド型もある。 おすすめ軍魂 火力を盛るなら斬撃ダメージ系や対兵団ダメUP軍魂。 改鋳軍魂で被ダメ軽減を狙う構成もアリ。 専用軍魂は襲撃ノックダウンが優先。 専用軍魂 ①シーズン挑戦の報酬 通常攻撃に15%の吸血効果を付与する ②シーズン軍魂自選箱獲得イベント報酬 襲撃で敵をノックダウンする。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/2384.html
いいいみでね【登録タグ VOCALOID い 初音ミク 曲 長靴P】 作詞:長靴P 作曲:長靴P 編曲:長靴P 唄:初音ミク 曲紹介 非常にキモい歌です。もちろんいい意味でね! 歌詞 頭悪いね 不器用だね くだらないね 期待はずれだね いい意味でね いい意味でね そう思っときゃオーライ! いい意味でね いい意味でね 間が抜けてるね 大人気ないね 男らしくないね 女らしくないね いい意味でね いい意味でね ほんとの意味は知らねー いい意味でね いい意味でね そう思っときゃオーライ! いい意味でね いい意味でね ほんとの意味は知らねー いい意味でね いい意味でね 要領悪いね 動作がトロいね 空気読めないね 無神経だね いい意味でね いい意味でね ほんとの意味は知らねー いい意味でね いい意味でね そう思っときゃオーライ! いい意味でね いい意味でね 想像力で補うのさ いい意味でね いい意味でね いい意味でね いい意味でね いい意味でね いい意味でね コメント 傍若無人な歌(いい意味でねw) -- 名無しさん (2008-12-30 23 04 14) なんだこの歌。くだらない。(いい意味でね) -- 湖音パン (2008-12-31 01 14 43) もうちょっとテンポを(いい意味でね) -- りく (2009-01-03 21 51 55) 馬鹿と神は紙一重?だったかな(いい意味の方でね) -- 名無しさん (2009-08-10 18 33 09) よーわからんうただなあ(いい意味でね) -- 名無しさん (2009-10-20 19 48 03) いい意味でねの、テンポがすごいですねww聴いたら忘れられない曲ww いい意味でって小ばかにしているけどいいですねww キモイ歌だけどいい意味でいいと思います -- 麻里亜 (2010-06-25 04 00 05) ↑凄い解説だね(悪い意味でww) -- モコモコ (2011-03-19 17 21 40) なんだかなぁ・・・・(いい意味でね) -- 名無しさん (2011-04-22 09 12 07) こんなくだらない曲に中毒るなんて私は馬鹿なのか…(いい意味でね) -- 名無しさん (2013-08-15 15 14 59) うわぁ・・・。バカみたい(いい意味でね)wwww -- fumi♪ (2013-08-15 15 30 24) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hirireorikyara/pages/229.html
「…………は?」 ぽかん、と口を開ける丹羽だったが、凜と清正はそれをすぐに察したらしく、目を細めた。 紅い狐が一刀両断と一戦を交えたのは既に数時間前。 それから凜と同盟関係を結び、清正達と接触したのが十数分前――ならば、彼が狐に襲撃されたのは一体『いつ』だ?――――たかが数十分で、こうはならない。 血痕は完全に渇いているが、一刀両断の後に彼女に襲われたなら数十分前と見るのが妥当だろう。 数十分の内に、こんなに完全に渇き、湿り気一つ残さないまでになるだろうか? 「一刀両断の前に戦ったとしても同じだ。お前は息を切らしているが、まさか数時間も走ったのか? いや、走り続けていたのか? 疲労することもなく、ずっと?」 そんなことは無理だ。 長距離ランナーなどであったなら他愛もないことなのかもしれないが、彼の体は鍛えているようには見えない。とても、化け物じみた体力の持ち主とは思えなかった。 だが何よりの証拠は、彼の身体にある。 やっと状況を理解した一刀両断は、そういうことか、と笑った後に指摘した。 「お前、汗をかいてないよな。ずっと走ってきたなら、汗くらい流すだろ。 走り慣れてる、なんて言い訳はナシだぜ。それとこれとは別の話だ」 丹羽はすっかり黙っていたが、それは相手を論破できない為の沈黙ではない。 自分の下らなく些細なミスを、後悔しているかのようなそれだった。 彼らの推論、そして恐らく誰もが懐いている懸念は的中している。 丹羽雄二―――否、早野正昭は、既に一人を殺した殺人者である。 当然、彼らに言ったことも全て嘘。嘘の中に本当を織り混ぜているから分かりにくいだろうが、自分自身がこんなミスを冒していては無理もない。 暴かれた殺人者は、彼らに弁解することなく、声を出さずに、だが確かに笑って見せた。 「名推理だ」 次の瞬間、彼はディパックから取り出した木製のバットを勢いよく――『天高く放り投げた』。 当然それはブラフ。 だが、人間の意識を集中させるには十分な、最適とも言える行動だ。 須藤凜が、飯島遥光が、加藤清正が、銀丘白影が、一刀両断が、璃神妹花が、その一点に集中する。 正昭はその間に隠し持っていたM4カービンを取り出し、何の躊躇いもなく引き金を引いた。 ここにいる者は全て人間。ならば、鉛弾の嵐を余すところなく浴びて生きていられる道理がない。 しかし、早野正昭はたった一つ、見落としていた。 このフィールドである意味最も害がなく、同時に最も危惧すべき存在を、見落としてしまっていた。 邪気なき邪―――そんな存在を、見落としていた。 発射された弾丸が目掛けたのは正昭から見て一番厄介と思われた銀丘。 流れ弾はほぼ隣に位置していた一刀両断にも及んだが、たかが数発ならば通す彼女ではない。 『一刀両断』。その言葉に恥じぬ斬撃を浴びせ、致命的なダメージを受けずに終わる。 流石に完全に避けきることは叶わなかったが、それでも腕の薄皮一枚を裂くだけに止めた。 銀丘は無言のままに、飛来する弾丸の飛行距離上に『爆弾』を設置する。 限界数使うまでもない。二つもあれば、弾丸くらい優に撃ち落とせるのだから。 激しい爆発音と爆風が吹き荒れるが、彼は全くの無傷。 地面には抉れた痕跡と、弾丸の破片が刻んだ痕跡が残されていた。 「―――――なっ」 「「こんなものかよ」」 ほぼ同時のタイミングで二人の異能者が笑う。 そんな形で攻撃を防がれるとは思いもしない正昭は、即座に二次波を放とうとする。 が、加藤清正という実力者の存在がそれを許さない。 圧倒的な速度で彼を捕縛せんと迫り、逃げようとするが真横からは端麗な触手が迫る。 銃撃をあえて足元に放つことで何とか清正の進軍を止めるが、触手は容赦なくその身体を殴打する。 致死には至らなかったが、見た目からは想像も出来ない威力に正昭は跳ね飛ばされる。 地面を何度かバウンドした後、意識を失ったのかぴくりとも動かなくなる。 死んではいない。 呼吸はしているようだし、上手く気絶させることが出来たらしい。 一件落着か――。 再び流れた安堵の空気。 しかしながら、ここにきて今まで誰もが気に留めなかった存在が、動く。 ゲル状の触手『うにゃー』を持った誰よりも小さく無邪気な少女、璃神妹花。 正確には彼女ではなく背中の触手。 正式名を『人喰らいの触手』と呼ばれるそれが、今ここで、押さえ込んだ食欲を解放せんとしていた。 既に気絶している正昭の身体を撫でるように――『うにゃー』は捕食を開始せんとする。 妹花自身はそれを止めるでもなく、まるで部外者であるかのようにじっとそれを見つめる。 一瞬何をしているのか、誰も分からなかった。 唯一何が起こるのかを察したのは、彼女と最初に出会い、彼女の『サイキック』をこの場で一番把握している清正だ。 とにかく、放置しておいては大変なことになる。 少なくともあの青年は死ぬし、璃神妹花に過ちを犯させることにも繋がっていくだろう。 加藤清正の矜持に懸けて、そんなことを見過ごすことは出来なかった。 たとえ犯罪者だろうと、このゲームで無益な死は出したくない―――その思いに彼は突き動かされる。 「待てッ!」 如何にサイキックで生み出されていようが、不意打ちでなら攻撃も通る。 今にも正昭の身体を喰らおうとしていた「うにゃー」を横から正拳突きで殴り飛ばし、強引に行為を中断させた。 騒然となる一同を余所に、妹花は小首を傾げ、心底不思議そうな顔をして言う。 「……どうして止めるの、清正おじちゃん?」 「うにゃー殿は間違っている……! 何も命を奪うことはない筈だ」 「そんなことないよ。殺すわけじゃない――うにゃーは、食べるだけなんだよ?」 その表情は無垢そのもの。 自分の言っていることに何一つ間違いはない、そもそも正しいとさえ思っていない。 これは、璃神妹花という少女が生きてきた中での普通なのだ。 「………妹花殿。自分が何を言っているのか、分かっているのだろうな」 普段ならば幼子に決して見せることのない、一際強い気迫で清正は妹花を見る。 しかしそれも意味を為さない――何を言っているのか。そんなこと、彼女からすれば当たり前の常識を唱えている認識しかないのだから。 「だって、うにゃーがお腹空いたって言うんだもん。 おじちゃん達を食べるのはうにゃーが嫌だって言ってるけど、この人は悪いひとなんでしょ? だったら食べたっていいと思うな。よくわからないよ」 清正は、彼女の本音を聞いた上でやっと理解した。 彼女は決して人間が破綻しているわけではない。 もしそうだったなら、知能に長けるあの銀丘白影が行動を共にし続けている筈がない。 清正本人も、最初に出会ってから彼女が邪悪なものだと感じた瞬間は刹那とてなかった。 これが、璃神妹花の常識。 生まれてから、これだけ目立つ触手を抱えて生きてきたのだ―――その過程で迫害や差別があったことなど想像に難くない。語りたくないが、世の中はそう綺麗なものばかりではない。 時には泣きたくなるような苦しみも、痛みもあっただろう。 それに適応してしまったから、無垢故に彼女は大きな歪みを抱えてしまった。 狂っているのではない。ただ彼女は、知らない。 人間の優しさを、汚さもあれどそれ以上に美しい面を、知らない。 どれほど失望して彼女がその小さな身体で生き抜いてきたのか――清正は心が傷む思いだった。 「妹花殿。いいか、よく聞け。人間は――悪いものではない。時には醜悪だが、時にどんな絶景よりも美しい」 「―――そんなことない」 妹花の声色が鋭く、鋭利なものに変化した。 まるで人が変わったように、彼女は清正の言葉に反論を唱える。 「人間は醜いよ、清正おじちゃん。 まいかもうにゃーも、今までいっぱいそういう人たちを見てきたからわかるんだ」 彼女にとっては、人間の住む常世はもはや掃き溜めのように見えているのか。 全てに失望し、裏切られ、世界の悪を知りすぎた少女は強い口調で清正の言葉を否定した。 彼女の感情に応えるかのように触手は動作を止め、清正の方を向いている。 いわば臨戦状態。 「うにゃー」が妹花の意志とは関係なく行動することがあることは、清正が既に確認していた。 危険な状況下にあることは、言うまでもない。 「―――退け」 凛、と声が響く。 黙りを決め込んでいた一刀両断が、模造の刀を構えて同じく臨戦体勢を取っていた。 それが意味するところは、場の誰もが理解できただろう。 「埒が明かないだろ。あたしがそいつを殺す」 一刀両断という人間は、時に合理的な判断を下す。 例えば銀丘白影を信用できないと断じた時のように、迷いさえも切り捨てる質だ。 その彼女が出した結論は、須藤凜との約束を守るのを最優先すること。 即ち、危険因子の璃神妹花を排除―――殺害する道を、彼女は選んだ。 「一刀両断殿……待ってくれ、まだ」 「まだ早い、ってことはないだろ。これは殺し合いだ――最悪を想定することが必要だと思うけど」 そう言いながら、一刀両断は璃神妹花を殺害するビジョンを脳内で少しずつ組み上げる。 あの触手の速度は相当速いが、自らのルール能力の前には所詮只のスライム同然だ。 避ける攻撃と迎え撃つ攻撃を見極めて戦っていけば、あれを掻い潜るのは造作もないこと。 後は無防備な幼女の首を斬りでもすれば、それにて一件落着だ。 しかし彼女を非難するように、陰鬱のジョーカーも口を開く。 「おい、待て。加藤の言う通りだ。幾ら何でも早計が過ぎるぞ、四字熟語」 「――――だから早いってことはねえっつの」 「随分と短気だな。恐れているのか?」 「言ってろ詐欺師。あたしは約束を守る女なんだよ」 ざん、と一歩前に踏み出す。 妹花は突然敵意を向けられることに戸惑っているようだが、そんなことは意にも介さない。 目的は果たす。 その過程に、情だとかそういうものは要らない。 誰にも、彼女は止められない――――「そうはいきませんよ、一刀両断さん」 ――――須藤凜を除いては。 彼はかつて彼女と交換条件を取り付けた時のように毅然と、彼女を見て言い放っていた。 とてもじゃないが、先程まで自己嫌悪に燻っていた少年と同一人物とは思えない。 だがその堂々とした態度は、一刀両断という四字熟語の足を止めることに成功した。 「……何だ、お前。お前も止めるのか?」 「いや、俺が言いたいのは―――"これは約束違反だ"ってことですよ」 挑発的とも取れるその言い回しに、場は凍り付く。 須藤凜という少年の本質がどの程度か密かに測っていた銀丘も、これは予想外と言う他なかった。 「んーと、よ……あたしにはお前の言うことがよく分からないんだが、どういう意味だ、須藤?」 戦意を収めて、一刀両断は風に揺れるポニーテールを手で押さえて言う。 その顔は怪訝そのもので、僅かながら苛立ちの色も覗かせている。 当然だろう。彼女の真の目的は決して、須藤凜と飯島遥光を守護することではない。 それはあくまで第二のもので、本来は『紆余曲折の盾として彼を捜す』ことなのだ。 なのに、どこまで自分を束縛するのか、という苛立ちを懐くのは当然の話だ。 「俺は言いました、『俺達』を護ってほしいと」 「ああ、そうだな―――って、お前まさか」 「そういうことですよ、一刀両断さん」 それは屁理屈を通り越して、もはや詭弁の域の論だった。 しかし凜自身も、これより他にこの状況を――不幸(アンハッピー)の繰り返し(リフレイン)を止める術などどこにもないと信じて、その上で行った行動である。 一刀両断を止めて、そしてその先は―――自分が背負う。 中学生の少年には重すぎる気さえする選択だったが、須藤凜は選び取る。 「俺達を護ってほしい――誰も、俺と遥光ちゃんだけを『俺達』とするなんて言ってない」 「………そういうことか、やってくれたなてめえ」 「最低限の悪知恵、ですよ。猿知恵でも間違っちゃいませんね」 今の『俺達』は―――六人だ。 彼女が捉えていたように、須藤凜と飯島遥光。 次に、加藤清正。 彼女と反りが合わないジョーカーの男、銀丘白影。 そして璃神妹花もまた、例外ではない。故に、妹花を一刀両断が殺すことは重大な違反行為。 「っく、くくく、くく……出し抜かれたな、四字熟語」 「全くだよ……まさかこういうことだなんて思わないさ」 「おにーさん素敵っ!」 感想の声が聞こえてくる――が、とりあえず状況を収めることには成功したようだ。 安堵の息をつかずにはいられない。 だが、これからが本番だ。 繰り返される不幸せを終わらせるために、須藤凜は決断を下す。 「聞いてほしい話があります。このままじゃ俺達は崩壊したっておかしくない」 事実だ。 この『対主催集団』には、あまりにも不和の要素が多すぎる。 銀丘の過剰なまでの冷徹さ、妹花の問題もある。問題はまさに山積み、いつ崩れてもおかしくはない。 だからこそそれを抑える為に、『リーダー』が必要になるだろう。 「これからは俺が、このチームを纏める」 これが、須藤凜の精一杯の、しかしこの殺伐を終わらせる最大の奇策だった。 自らの器でこの面子を取り仕切れるかはわからない―――だが、そのくらいの覚悟、背負えなくてどうする。 自らを鼓舞するように凜は茫然とする面々に向け自信たっぷりを装って言い放つ。 「妹花ちゃんにも、当分は…えと、『うにゃー』の食事を我慢してもらわなきゃならない。 でも大丈夫だ、必ず方法を見つけるから―――絶対に」 「ふん、絶対に、か。その根拠はどこにあるのだ? はっきり言うが私は賛成できない。お前に、そんな大役が勤まるとはとても思えんからな」 銀丘の表情は固い。 須藤凛という少年は、何の力も持ってはいない。 平和ボケした日常を悠々と生きてきただけの人物に大役の任を任せるのは、無謀が過ぎるのではないか。 そんな至極全うな、苛立つ程に正論な意見を彼は唱える。 見れば、この件に関して言うならば―――加藤清正も、同じ意見のようだった。 その表情は優れず、どうしたものか、という迷いの色が窺える。 「……儂も、その案には正直同意しかねる。 須藤殿を罵るつもりは毛頭ないが、その役目はあまりに重い。……分かっているのか?」 この不幸せを引き起こした張本人の璃神妹花は、現在幸いにも捕食の動きは見せていない。 彼女を――彼女の背負っているモノを理解してくれた仲間には牙を剥かない。 あくまでこの場の『対象』は早野正昭だけで、目の前の仲間を無理に退けて、傷付けてまでして、相棒の食欲を満たそうとはしなかった。 それは、相棒にとっても本意ではないだろうと思ったのもあるが。 怪訝な顔で凛に問う清正。 普段の彼ならば臆してしまっていたかもしれない。だが今は違う。 死の淵で出会った親友。 この戦いを終わらせることは、彼へ捧ぐ供物でもあるのだ。 故に須藤凛少年には、自らの意志を曲げる気など―――さらさらなかった。 「はっきり言って、俺は貴方達より絶対に弱い。変な力は持っていなけりゃ、別に何か達人級の腕前を振るえる分野があるわけでもない―――だからこそ、ですよ」 「ふむ? 済まんが説明してもらえるか」 「人無は――主催者は、何も適当に参加者を選んだわけではない筈です。 パワーバランスを考えて、それでいて面白いゲームになるように考えて、選んだと思う」 考えてみれば、おかしいのだ。 清正のように、生身でも達人と呼ぶに相応しい力を持つ人間。 銀丘や妹花のように、未知の力を思うがままに振るう人間。 一刀両断のように、ルールで定められた力を振るう「四字熟語」。 そんな化け物揃いのゲームに――どうして、自分のような人間まで参加させられているのか。 下手をすればそもそも勝負にならない可能性さえあるのに、こうして参加者が選ばれた理由。 それはひとえに、『バランス』を保つためなのだ。 強者と弱者の間の力の差を埋めるためには、否が応でも強き者の力を借りねばならない。 最初から、このゲームはそうやって力関係が保たれていると、彼は考えていた。 ならば、これを利用しない手はない。 「………成程な。そういう考えもある」 一足早く意味を察したのか、銀丘は少しだけ表情を崩す。 よく考えたな、という賞賛の動作にも見えて、凛は少しだけ自分が誇らしく思えた気がした。 「このゲームを打倒するのに、間違いなく俺達は相応しい戦力だ。 清正さんの力に銀丘さんのジョーカーとしての権利、一刀両断さんの《ルール能力》。 妹花ちゃんは少しだけ不安があるけど、俺も力を合わせて遥光ちゃんを一緒に護る。 ―――誇張表現じゃなく、今の俺達は完璧な布陣です」 「司令塔、だな。貴殿が請け負おうとしているのは」 「そうです」 凛が何故そんな役目を請け負ったかと言えば、ひとえにそれは『戦える中で彼が一番弱い』からだ。 本当に普通の中学生の彼では、精々殴り合い程度しか出来ない。 適材適所で考えるなら、自分のような役立たずはこういう役割こそが相応しい。 こういうと言い方が悪いが、戦力として飯島遥光をカウントすることは無理だ。 彼女をより確実に護るために、自分と妹花の共同体制でいく。 万一他の『能力者』と交戦になれば、戦況を見て自分が退却や進軍の判断を下す。 責任重大だが、秩序のない団体が成り立つわけはない―――絶対に必要なのだ、リーダーは。 実際、ジョーカーでもあり知略にも長ける銀丘の方がお誂え向きの役目かもしれない。 だが、彼から感じられる胡散臭さがどうしても不安だ。 実質の消去法で、自分が請け負うことが最も、これ以上不和を生まないと凛は判断した。 自惚れではない。これは、戦う覚悟だった。 巣食う迷いを完全に断ち切り、戦うための。 「俺は見せてやりたい。人無結の鼻を――――明かしてやらなきゃ、気が済まない」 「………いいんじゃないのか? あたしとしちゃあ別に誰でも構わないぞ」 一刀両断は興味なさげな、むしろ「なんか面倒なことになったなぁ」といった様子だったが、彼女は彼女で、紆余曲折を一刻も早く見つけられれば他はどうでもいいようだった。 面倒臭がっても、約束を守るあたりが律儀だと凛は思い、心の中で感謝する。 「おにーさんがリーダーだったら、安心だと思うなっ!」 「うむ。そこまでの覚悟があるとは立派――良い。気が済むまで、お主の思うようにやってみろ」 まさか。ここまで上等な意見を貰えるとは―――凛は内心、感激めいた感情さえ懐いていた。 あれだけ痛烈に批判していた銀丘も、異論はないらしい。 相変わらずその表情は陰鬱そのものだったが。 「………凛お兄ちゃんが、リーダーさん?」 「そうだよ。頼りないかもしれないけど、俺がリーダーさんだ」 純粋な瞳で、しかし穢れを知り尽くしたその瞳で、妹花は凛の顔をじっと見つめる。 まず最初の問題は、彼女だ。 『人喰らいの触手』をどうにかしなければ、布陣を整えることさえままならないだろう。 一刀両断と(あくまで必要最低限の)情報交換を行った時に彼女自身の口から聞いた《ルール能力》の存在にも驚いたが、これはそれ以上に彼に衝撃を与えた。 その残酷な在り方に―――幼い少女にはあまりに重すぎる苦しみに。 「ごめんな、妹花ちゃん。少しだけ――寝ていてくれ」 何を言いたいか察したのか、清正は「うにゃー」が何かしらの反応を示す前に彼女の意識を奪っていた。まさに速攻、見惚れる程に美しい動きで。 すぅ、すぅ――――と寝息を立てる妹花を清正が抱き上げると、全員の視線が凛に集中する。 少しだけ気圧されそうになったが、精一杯の虚勢を張って、リーダーらしく宣言した。 「妹花ちゃんを助ける。力を貸してくれますか?」 あくまで下手であった。 呆れたように笑い、遥光が言う。 「おにーさんはリーダーなんでしょ? だったらもっと堂々としてていいと思うよっ!」 「全くだ。全く以て頼りない。つい爆破してしまいそうだ」 「お前は本気でやりかねないから止めろ」 自分にはやはりリーダーは向いていないかもしれない。 それでも少しでも、多くの人を救えたらいい。 (――――そうだよな、匠) 【C-6/市街地/一日目/朝】 【須藤凛@変哲もないオリキャラでバトルロワイアル】 [状態]:顔に腫れ、体中にダメージ(大)、肉体的疲労(大)、左肩に刺し傷(処置済) [服装]:特筆事項無し [装備]:トンファー@現実 [道具]:基本支給品一式、不明支給品0~2 [思考] 基本:この殺し合いを潰す 0:リーダーとしてチームを纏める。 1:妹花ちゃんの問題を解決する 2:まず狭山さんを見つけたい 3:さっきのは……夢? [備考] ※変哲オリロワ参加前からの参戦です。 ※石川清隆の外見のみ記憶しました。 ※飯島遥光が年上と知りません ※一刀両断のルール能力について聞いたようです 【飯島遥光@数だけロワ】 [状態]:健康 [服装]:特筆事項無し [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、不明支給品1~3 [思考] 基本:生き残る 1:おにーさんたちと行動 2:熊本潤平と合流 [備考] ※数だけロワ参加前からの参戦です。 ※石川清隆の外見のみ記憶しました。 ※須藤凛が年下とは知りません 【一刀両断@四字熟語バトルロワイアル】 [状態]:肉体的疲労(中)、肩に掠り傷 [服装]:特筆事項無し [装備]:模造刀 [道具]:基本支給品一式 [思考] 基本:紆余曲折の盾になる 1:須藤との約束を果たす 2:紆余曲折、切磋琢磨との合流(紆余曲折を優先) [備考] ※四字熟語ロワ23話「仲間意識」で刀を取りに行ったところからの参戦です。 ※小神さくらの外見のみ記憶しました。 ※四字熟語のルールは規制されていません。 【加藤清正@DOLバトルロワイアル4th】 [状態]健康 [服装]特筆事項なし [道具]基本支給品一式、同田貫正國、ランダム支給品×2 [思考] 基本 殺し合いやらを止める 1:須藤殿達と一緒に行動する [備考] ※ロワ参加前からの参加です ※うにゃーの存在を良いモノと認識しました ※銀丘白影から『ジョーカー』について聞きました 【璃神妹花@サイキッカーバトルロワイアル】 [状態]気絶中 [服装]特筆事項なし [道具]基本支給品一式、ランダム支給品×3 [思考] 基本 殺し合いなんてしない 1:このおじちゃんたちと一緒にいる 2:うにゃーの≪食事≫を探そうかな? [備考] ※ロワ参加前からの参加です ※うにゃーを認識してくれる者は≪食事≫として見られません ◆ ◇ おお、感動的だな。 無力だった少年が成長して、一つのチームを纏め上げるまでになるとは。 私も思わず涙してしまいそうだ。 えー、というわけで銀丘白影がここから先をお送りしよう。 予想外に早く大きな対主催グループに所属することが出来たことはひとまず幸運としておくか。 どこかの馬鹿のせいで『力』を晒す羽目になったが。 だがまぁ、そこは大目に見てやるとしよう。私の力はたとえ予期していても簡単に凌げるそれではない。 おまけに、支給品と合わせればこの場で――こいつらを皆殺しにだって出来る訳だ。 無論そんな愚を犯す気など毛頭ないが、自分の身は自分で守らなければいけない。 保険をかけておくに―――越したことはないだろう? 話を戻そう。 結論から言って、私にとって非常に都合のいい展開になった。 須藤凛の采配がどう働くかは全くの未知だが、この集団に戦力が集中していることは間違いない。 逆にこの布陣でどうにかできない敵なんて存在するのかどうかも疑わしい程だ。 璃神妹花の存在が現時点では不安要素だが、それで止まるとも考え難い。 この勢いはそうそう簡単には止まらない。それこそ、本当にこのゲームを転覆させたっておかしくはない。 熱血物語に浸る気は更々ない――だが、私は私が安全に生還できるならそれでいいのだ。 優勝だろうと脱出だろうと、主催者の打倒だとしても、何も構うことはない。 そういう観点から見れば、須藤が下手糞であってもこのチームを纏めてくれるのは有難い話。 只でさえ我々は他の参加者に比べ『私』というアドバンテージを獲得している。 それで戦力までも揃えば、対主催の最大派閥に成り上がることだって何ら難しくはないだろう。 ―――首尾よくそうなれば、私は心を入れ換えて正義を気取らせて貰う。 何にせよ、まずは璃神妹花だな。 人喰いの魔物を匿っていると知れれば、他参加者からの不信を買いかねない。 一刻も早く彼女の対策を行うことが必要か。 当分は、須藤の小僧に従ってやるとする。 だが驕るなよ。いつでも私はお前を切り捨てる覚悟がある、と肝に銘じておくがいい。 ―――流行りのツンデレ? ふん、そんなものと一くくりにするんじゃないぜ。 【銀丘白影@サイキッカーバトルロワイアル】 [状態]健康 [服装]特筆事項なし [装備]なし [所持品]基本支給品一式、ガソリン(5リットル)、首輪のサンプル、ラハティL-39(10/10) [思考・行動] 基本 今は偽善者気分 1 一回目の放送までには『ジョーカー』か『偽善の勇者』かを決める 2 須藤に従っておく。 [備考] ※ロワ参加前からの参加です ※主催者と契約した『ジョーカー』なので首輪の解除と支給品での援助を受けています ◇ ◇ 目を覚ますと、俺、早野正昭は一人だった。 どうやら命は助かったらしいが、あいつらを殺すことは出来ずじまいだ。 だけど―――ちょっとばかり、想像の枠を超えすぎていた気がする。 銃弾を爆弾で撃ち落としたり、真っ二つにしてみたり。 挙げ句の果てにはスライムで出来たような気味の悪い触手まで振り回してくる始末。 この世界は一体いつからあんなにファンタジーな連中が蔓延るようになったのだろうか。 はっきり言って、最初の狐の時もそうだったが、ああいう奴を相手にするのは怖い。 下手をすれば殺されるのはこっちだ。銃を持っているからといっても、連中を倒せるかはわからない。 なんて酷いバランスのゲームだ―――と、悪態の一つや二つつきたくなる。 強い者が勝ち、弱い者はどんどん死んでいく。堕ちていく。 「ま、そんなもんか」 はは、と乾いた笑い声。紛れもなく、俺の声だった。 服にべっとりとこびりついた大塚英哉の血液の痕を撫でて、俺は自嘲するように呟く。 後戻りはもう出来ない―――そんなこと、わかりきっている。 「……俺は正しい、そうだろ」 それが誰に向けた言葉だったのかは、俺にもわからなかった。 【早野正昭@個人趣味ロワ】 [状態]:全身にダメージ(中)、精神疲労(大)、衣服が血塗れ [服装]:特筆事項無し [装備]:M4カービン(20/30) [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2 [思考] 基本:優勝して自らが殺した全ての人間を蘇らせる 1:当分は替えの衣服を探したい。 2:対主催グループに潜入して、隙を見て一網打尽にする [備考] ※個人趣味ロワ、死亡後からの参加です ※木製バットは回収していません 時系列順で読む Back アンハッピーリフレイン(前編) Next メカクシコード 投下順で読む Back アンハッピーリフレイン(前編) Next メカクシコード 054 アンハッピーリフレイン(前編) 加藤清正 068 疾走する思春期のパラベラム『みんな大好き戦争』 054 アンハッピーリフレイン(前編) 璃神妹花 068 疾走する思春期のパラベラム『みんな大好き戦争』 054 アンハッピーリフレイン(前編) 銀丘白影 068 疾走する思春期のパラベラム『みんな大好き戦争』 054 アンハッピーリフレイン(前編) 須藤凛 068 疾走する思春期のパラベラム『みんな大好き戦争』 054 アンハッピーリフレイン(前編) 飯島遥光 068 疾走する思春期のパラベラム『みんな大好き戦争』 054 アンハッピーリフレイン(前編) 一刀両断 068 疾走する思春期のパラベラム『みんな大好き戦争』 054 アンハッピーリフレイン(前編) 早野正昭 070 失踪する思春期のパラベラム『ブリリアント・カタルシス』